重文見聞録9 旧野﨑家住宅

岡山県倉敷市児島と言えばジーンズの町として有名ですが、実はここに塩田王、旧野﨑家住宅という重要文化財があるのをご存じですか?

 

今回はこの野﨑家住宅をピックアップしてみたいと思います。

 

 


 

 

●隅々まで手入れのされている重文

 

野﨑家住宅の大きな特長の一つは、1000坪ほどの建物延べ床面積、3000坪ほどの広大な敷地を誇っていまるにも関わらず、継続的に手入れが行き届いているところです。

【中屋敷には9つの座敷が連続しており、42m奥まで見通せる】

 

野﨑家は塩田開発、新田開発で財を成した野﨑武左衛門(1789~1864)が1833年~1852年に建築した住宅でどうやらいくつかの蔵以外はすべて江戸時代の建築のようです。

 

 

【約180年前に建てられた桁行26mの長屋門。2019.1現在】

 

重要文化財に指定される家は、建築当時事業で成功して豪邸を建てたものの、事業の浮き沈みにより維持管理が大変になり傷んでしまっているケースが結構あります。

 

しかし塩業で財を成した野﨑家は今でもナイガイ塩業㈱として事業を継続しています。

 

そのため建物も庭も道具類も建てられた時の原型を非常にきれいな形でとどめていることが大きな特徴だと思います。

 

たとえば内玄関にある目を引く衝立、

 

表書院下の間にある鹿のつがいの衝立、

 

表書院上の間の菊の絵の襖、

 

 

同じく表書院上の間の床脇の天袋、などの表具は大変傷みのない状態ですが、当時の物をこまめに手入れして使っているのではないでしょうか。(憶測ですけど)

 

 

 

【貴賓の応接のための表書院上の間】

 

【欄間にもセンスの良さがひかっている】

 

 

 

●手入れの行き届いた枯山水の庭

 

また江戸時代の豪邸と言えば茶室ですが、野﨑家には庭に3つの茶室があります。

 

建物同様、庭もしっかりと手入れが行き届き、荒れた形跡も見受けられません。

 

     

【苔むした森の中で小屋を見つけたかのような観曙亭(かんしょてい)】

 

【柵に囲まれた容膝亭(ようしつてい)】

 

 

【窓が特徴的な臨池亭(りんちてい)】

 

【臨池亭内部】

 

庭を歩けば小さくてかわいい動物の置物が隠れていますよ。

 

 

 

●最先端を行く贅沢

 

野﨑家住宅のもう一つの特徴は当時最先端の技術です。

 

 

たとえば上の今も使われている電灯は1891年に自家発電にて使われていたものらしいのですが、京都市にあった日本初の水力発電所蹴上発電所が運転を開始したのが同じく1891年、大阪の紡績工場で日本初の自家発電の電灯が使われたのが1886年だそうです。

 

いかにも時代の最先端をいっています。

 

     

また詳しくはわかりませんが江戸時代に建てられた主屋に採光用のガラス窓が造られていますが、これが建築当時のものであれば日本では生産技術もなく、大変高価な最先端の建材だった可能性はあります。

 

 

 

採光窓の下は明るく、従業員の食堂だったようです。

 

昔の電話機もありました。いつものものかはわかりませんが、きっと電話も取り入れるのが早かったのでしょうね。

 

ちなみに国産電話機1号ができたのが1878年だそうです。

 

 

  

上の写真はアイスクリーム製造機です。

 

日本人が初めてアイスクリームを食べたのは江戸時代末期、日本でアイスクリームの工業生産が始まったのが1920年だそうです。

 

この台所にあるものはなんでしょうか?

 

わたしにはワインオープナーのように思えるのですが、いつものかはちょっとなぞです。

 

 

【もし荷物を積んだ船が沈んでも箱が浮かぶように造られている船金庫】

 

 

【ハリーポッターに出てきそうなレトロなノート】

 

いかがだったでしょうか?

 

最初に書いたようにこの旧野﨑家住宅、とにかく手入れがきちんとされています。

 

資料館もあるし、庭もきれいだし、観光としても申し分ありません。

 

ぜひ一度行ってみてくださいね。

 

 

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