重文見聞録7 旧大原家住宅・大橋家住宅

今回は岡山県倉敷市の美観地区周辺の重要文化財を取り上げてみたいと思います。

 

倉敷美観地区周辺は古い建物が多く、美観地区の建造物群自体が国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

 

●美観地区と言えばここ

 

最初に訪れたのは美観地区の中にある旧大原家住宅です。

 

Wikipedia→旧大原家住宅

 

大原家は代々商人として力をつけてきた一家ですが、東証1部上場企業のクラボウと同じくクラレの設立によって財閥として大きく発展しました。

そのあたりの沿革も倉の中に資料館として残されています。

 

【初期のクラボウの工場】

 

【大原家を大きく発展させた大原孫三郎の展示】

 

 

 

●観光地らしい重文

 

旧大原家に入るとすぐに現代アートの展示のようにアレンジされた土間空間が待ち受けています。

 

重文をこのように見せるとはなかなか斬新です。

 

【天井から吊り下げられた、大原家にまつわる名言のオブジェ】

 

【並んだ中倉が展示室になっている】

 

  

【このあたりの住宅には↑のような雰囲気の平目地瓦張りや海鼠壁が多い】

 

 

旧大原家は住宅内には入れないけれど、離れ座敷にはあがれるようになっていました。

 

この日は雨でしたが、雨に塗れた庭もきれいでした。

 

 

 

下の写真の離れ座敷の欄間は、一見なにも入っていないのかと思いきや、黒い縁の部分が欄間だそうです。

 

隣の部屋の天井をみせるためだとか。

 

ここでは釘隠しに千鳥が使われていましたが、同じ部屋でも違ったポーズの千鳥が使われていました。

 

 

 

●大橋家住宅

Wikipedia→大橋家住宅

次に美観地区から歩いて3分ほどのところにある大橋家住宅にいきました。

 

上の写真をご覧ください。大原家でも同じようなファザードですが、赤矢印の二階の窓を「倉敷窓」、青矢印の格子のスタイルを「倉敷格子」というそうです。

 

倉敷格子は内側から見ると上のようになっており、上部は採光と換気に優れ、下部は親竪子(おやたてご)の間に3本の桟が入っていることで、外から見えにくく中から見えやすいという仕組みになっているもので倉敷の他の住宅にも使われています。

 

大橋家は大原家と並んで倉敷を代表する商家だっただったようで、金融業で財を成していったようです。

 

この大橋家は残念なことに2018年7月の西日本豪雨災害でダメージをうけたところがあります。

 

 

一部の塀も崩れてしまっていて、残骸がありました。

 

 

 

●大橋家に残る生活用品がおもしろい!

 

この大橋家は米蔵が展示室になっていて、当時を物語る生活用品がおかれており、これがなかな見ごたえありました。

 

特に面白いなと思ったものは下の写真の「紙腔琴(しこうきん)」です。

 

これはオルゴールの一種で右に並んでいる巻物のようなものを入れ替えることで違う曲を鳴らすことができるものです。

 

仕組みとしてはパンチカードのようなものだと思いますが、当時のお金持ちは蓄音機が普及するまではこれを手で回しながら音楽を聴いていたのかと想像すると抱きしめたくなります(笑)。

 

これは当時のアイロンでしょうか?

 

これは熱燗か何かを作るものでしょうか?

 

 

これは「香時計」と言って抹香の燃える速度が一定であることを活かしたアラームのような物です。

 

時間が来たら香りが変わったりするようなものもあったようです。抱きしめたいですね。

 

 

”お居間”という部屋に飾られた時計。当時の物かどうか分かりませんが、文字盤に1~31までの数字があるのでカレンダーも兼ねているのでしょう。

 

【お居間はちょっとハイカラな部屋】

 

 

家具なんかもいい雰囲気出てます。すべてが当時のものかどうかはわかりませんが。

 

遠州行灯もありました。

家具でありながら階段の役割である、階段箪笥もどっしりとした感じです。手すりがついていました。

 

 

外にある便器もおしゃれです。

 

 

●ふすまにもこだわりが!

 

大橋家の襖も特徴的でした。

 

 

金箔入りの和紙を張っている、当時のものではないと思いますが。

 

天袋の引手は引手金物を使わない”切引手”がほとんどでした。

 

 

 

ちょっと見づらいですが襖にトンボの絵が描かれています。

 

こちらは地袋のふすまにが描かれています。

 

 

 

 

       

このように大橋家にもおもしろいものがたくさんありました。

 

美観地区から歩ける距離ですので是非いってみてください。

 

 

 

●おまけ。倉敷アイビースクエア

こちらは重要文化財ではなく近代化産業遺産ですが美観地区内にあるので入ってみました。

 

1889年にクラボウの工場として建てられた施設ですが、現在はレストランやウエディング、宿泊施設、イベント会場などとして使われているようです。

 

 

    

 

 

ホテルのフロント周りは格式を感じます。

 

 

もともと工場だったので作りはそのようにできています。

 

ここには印象派の巨匠クロード・モネの庭の睡蓮から株分けされた睡蓮が植わっています。

 

(厳密にはモネの庭の睡蓮から株分けされた大原美術館からさらに株分けされたようです。)

 

 

    

今回は盛沢山でしたがいかがでしたか?

 

倉敷タイムスリップのたびにあなたもぜひ行ってみてください。

 

 

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重文見聞録6 三河家住宅