オヤカタと弟子の関係Vol.1

あなたの子供時代、父親、母親との関係は良好でしたか?

 

突然何を言い出すのかと不思議に思うかもしれませんが、オヤカタとして弟子と接することにおいて実はこのことは非常に重要なのではないかと私は思います。

 

私の場合父は市役所につとめており、職場や地域では誰もが立派だと認める人物で、わたしも今では父の立派さには異論がありません。

 

しかし、その時代の父は大抵そうであったように、子供や家族に厳しく次男坊であるわたしにはあまり関心を示していなかったと思います。

 

権威的であり、家では怒ってばかりいる父、このことは私の人格形成に影響を及ぼしているはずです。

 


オヤカタとして意識していなければいけないことは、弟子に信頼される関係をキープすることです。

 

オヤカタが弟子を評価するとき、弟子もオヤカタを評価しています。

 

長期的に弟子がオヤカタのいうことを素直に聞こうと思うかどうかはオヤカタが弟子から信頼されているかどうかだと思います。

(ただし、聞こうと思うかどうかということと能力的にできるかどうかは別の問題です。)

 

権威的な父親や親方のもとで育った職人は権威的なものを嫌いつつも、自身が部下に対して権威的な態度をとることが多いように感じます。

 

まずは自分の部下への接し方の癖をつかんでおくことがオヤカタの信頼力の一歩だと思います。